ぺんぎん、沼で泳ぐ

Hey!Say!JUMPの沼に足を踏み入れました。

配信期限ギリギリで見た「Your Song~ちぐはぐな僕らを繋ぐのは~Original Short Film」の感想

 9月20日(月 )に『Your Song』初回限定盤2ストリーミング特定映像「Your Song ~ちぐはぐな僕らを繋ぐのは~(Original Short Film)」を見ました。

 Twitterに上手く順序だてて書けない! でも感想は書きたい! 書かなければ! と思ったためブログにしています。

 取っ散らかった文章になっていると思うので、読みにくかったらごめんなさい。

 

 

 こちらの感想は、「Your Song ~ちぐはぐな僕らを繋ぐのは~(Original Short Film)」を見た方向けのもので、かなり不親切な構成です。配信から約1年が経とうとしているうえに、配信期限まで時間もない中でネタバレも何もない気もしますが、ネタバレしかありません。ご了承ください。

 

 みなさん、配信期限は明日24日の23時59分ですよ! 私の感想なんか読まなくても大丈夫なので、ぜひもう一度ショートフィルムを見てください。そのあと時間があれば私の感想も読んでください。

 

 

 ショートフィルムの感想ですが、どちらかというと、ショートフィルムそのものへの感想というよりかは、ドラマを見たことによって誘起されたこととか感じたことが書いてあります。

 

 ところで、私がHey!Say!JUMPを好きになる前に見たことがあるHey!Say!JUMPメンバーの出演作品は先日書いたブログのおまけにまとめてあります(最初にある目次だけ見ればわかります)が、知念さんと薮さんに関しては、セリフがあるお芝居が初めましてでした。

 一応ブログのリンク張っておきます。

penguin-blog.hatenablog.jp

 

 『群青ランナウェイ』のソロクリップで勘づいてはいましたが、お芝居を見たことが無かった知念さん、薮さんを含めた8人全員、上手ですよね。もっと見たいです。

 もっと見たいです!!!!!(大声)

 

 

 このショートフィルムに関しては、ほぼ前情報無しで観ました。事前に持っていた情報は、3つの映像(MV、Jr.ver、ドラマ)があり3部作になっているということ、ドラマはJr.出演の映像の15年後の設定であることです。(ふたを開けてみたら、ビデオクリップのRelaxed Cutがあって、4つ映像あるじゃねぇか(歓喜)ってなりましたが。)

 つまり何が言いたいかというと、

 

 本人役で出演するなんて聞いていない!!!!

 

です。

 私が『群青ランナウェイ』のMVやSolo Clipを見て、もっとHey!Say!JUMPのお芝居が観たいなぁなんて思ってよく調べもせずにとりあえず買ったのが主な原因ですね。勝手にサプライズ状態になってうれしかったです。

 

 「始まりの冒険」でHey!Say!JUMPメンバーの名前で呼ばれるJr.くんたち。なるほど、Hey!Say!JUMPは本人役ということかとここで察します。

 

「幼なじみのHey!Say!JUMPメンバーがジャニーズではない別の道を歩んでいたとしたら」というようなif物語なんでしょうか。

 

 ひとことで感想を表すなら、琴線に触れるようなショートフィルムでした。

 

 仲間っていいなぁ、なんて思ったり。

 自分の昔を懐古してカメラロールあさって見たりして。カメラロール2014年頃からしかないので、小さいころとかほぼ写真入ってないんですけど、それでもやっぱり懐かしくはなりました。

 

 こういう言い方をすると語弊があるかもしれませんが、「Hey!Say!JUMPのifストーリー」というよりは、ひとつの「ドラマ」として楽しみました。

 ひとつのドラマとして楽しんだという割には、ところどころ本人と役を重ねたりしているので、感想がよくわからないことになっていくかもしれません。この先、役として、演者としてを呼び分けせずに綴っていくので、そのあたりは察してください。

 

 

 そういえば、ショートフィルムを見て、久しぶりに自分の友人に連絡を入れてみたりしました。

 ここ1年半くらい会えてないですが、Hey!Say!JUMPにハマったことを伝えたら、「ピンクとグレー貸すわ。ジュニアの薮君とか映ってるDVDあるけど見る?」って聞かれたので、とりあえず送ってもらうことにしました。

 ちなみに友人はNEWSの加藤シゲアキさんのファンです。送るって言ってすぐ送ってくるようなタイプの子ではないため、気長に待ちたいと思います。

 

 

 ざっくり、情緒も何もあったもんじゃない感じに導入部分をまとめると、幼なじみ8人が冒険をし、同じ場所での再会を誓った15年後の約束の日のおよそ1週間前。髙木さんの店で仲間8人のうち、山田さん中島さんを除いた6人が久しぶりに集まって有岡さん舞台主演決定お祝い飲み会、山田さんは自宅で普段ゲーム実況をやっている枠で子供のころに冒険の話をし、中島さんはカメラマンだが、自分の撮った写真が評価されず悩む……そんな感じで話が始まります。

 

 脚本での年齢設定はわかりませんが、配信開始時の実年齢=役の年齢であったと仮定すると、薮さん、髙木さん、伊野尾さんが30歳、八乙女さん、有岡さんが29歳、山田さん中島さんが27歳、知念さんが26歳です。これを仮定として話を進めます。

 

 主観ですが、このドラマが一番刺さるのはHey!Say!JUMPと同年代くらいの人なんじゃないかなぁと思います。

 私が物語を楽しむときの軸は主に2つあって、登場人物のフィルターを介して世界観に浸るか、物語の状況を自分の経験に重ねて共感するかです(とか言いつつも登場人物の視点で状況に触れて共感するということもありますし、それも割と多いです)。後者の「共感する」は、登場人物と同じくらいの年齢だと状況がリアルに想像でき、かつ、その状況がどこかしら自分にも当てはまるように感じるのではないかなと思います。

 

 おそらく、ドラマを一見しただけではなかなか細部まで読み取ることが難しいような前提と言えるような本人たちの経歴や、本人たちらしさが役に反映されていると思うのですが、私がHey!Say!JUMPを知ってから日が浅く、Hey!Say!JUMPのパーソナルな部分の解像度が低いため、前者で楽しむための情報量が足りていないのも、「同年代くらいが楽しめる」と思った一つの要因です。

 とはいえ、ラジオなどでそれぞれの思考や人となりに触れてきた約1か月間で見えてきたものもあります。配信期限ぎりぎりにはなってしまいましたが、Hey!Say!JUMPのことをあまり知らずにいきなり見るよりも、「登場人物のフィルターを介して世界観に浸る」ことが少しはできたかな、と思います。

 

 明日でもう見れなくなってしまうというのが、非常に残念です。

 以前目にした、どなたかが行われていたHey!Say!JUMPファンの年齢層のアンケート調査の結果、ファンのボリュームゾーンは10代後半にあったような記憶がありますが、その方たちが5年後10年後に見返した時には、配信されていたこの1年間にドラマを見て思ったこととは違う何かを感じることがあるような気がします。

 そして、Hey!Say!JUMPをまだよく知らない私の視点で言えば、おそらくあと半年でもHey!Say!JUMPを長く応援していたらいろいろな発見があるかもしれないなと思いますし、よくHey!Say!JUMPを知っている方でも、例えば実際に有岡さんの主演舞台があったり、山田さんがゲームの実況配信をしたりとHey!Say!JUMPメンバーの活動も1年前では「脚本上の設定」だったものが、現実になったような面白さを感じられたのではないでしょうか。

 私がショートフィルムを見たのは有岡さんの舞台どころか、山田さんが自分のチャンネルで配信を始めた後だったので、その「実現していく面白さ」を最大限に楽しむことができませんでした。それを感じられたファンの方が少しうらやましいです。長くHey!Say!JUMPを応援してきたからこそ感じられることだと思います。

 

 今後、なにかの特典映像とかに収録してほしいですね。というか、これ単体の円盤出ても買います。絶対にこのショートフィルムは、ショートフィルムだけでも後で見返してすごく面白いものだと思うんだけどな。

 

 

 最初に「ドラマ」として楽しんだと書きましたが、これ、好きなHey!Say!JUMPがやっていること抜きにして、すごくいいドラマだと思うんですよ。Hey!Say!JUMPにさして興味が無かった2か月前の自分が見たとしても、いいもの見た!と、そんな風に思えるようなドラマだったと思います。

 

 

 山田さんは外で遊ぶ子供たちと、小さいころの自分たちを重ねていました。5時とかに流れる町内放送のチャイムが余計に記憶を呼び起こしたのか、かつての冒険の話を配信ですることに。

 この配信のタイミングは偶然にも仲間たちが集まった日のことです。

 うまくいかないなぁという時にふと思い出されるのが8人で過ごした日々というのが、どれだけ山田さんにとってその時間が大切なものであったかというのがわかります。

 これは本編とは関係ないんですが、寝起きの山田さん綺麗すぎですね。美しかった。あんな配信者がいたら見に行ってしまいそうです。ええ、そうです、山田さんは役ではなく実際にゲーム実況の配信をされていますね。はい、昨日から今日の明け方までのゲーム配信を完走したのは私です。

 

 ところで、中島さんの年齢27歳だと、大学を出て5年くらいで、周りの友人たちを見ると、就職してそこそこな成果を出せていたり、起業や独立していたり、結婚して子供がいたり、働きつつも夢を追っていたり、フリーターだったり、まだ学生だったりといろいろだと思いますが、うまくいっていないときに進退を考えるような年齢でもあると思うんですよ。頑張っているけど成果に結びつかないのは、まだまだ努力すればどうにかなることなのか、それとも自分には努力しても届かないような望みを持ってしまっていたのか。

 「叶うまであきらめなければ絶対に努力は報われる」というようなニュアンスの言葉もありますが、それはある種真であり、そして偽でもあります。「叶う前に止めたら努力は決して報われない」の方が正確な気がします。「諦めたらそこで試合終了ですよ」です。正直な話、死ぬまで続ける努力が報われなかったかどうかなんて、死ぬ寸前にしかわかりませんし、死んだら言葉は残せないので、一番説得力がある「経験者の言葉」はあり得ないんですよね。

 だいぶ本編から話がそれた気もしますが、何が言いたかったかっていうと、「この状況辛いよね」ってことです。

 

 中島さんは「行けたはず」と口にして封筒を開けました。自分でもそれなりの手ごたえがあるものを出したにもかかわらず、結果は思うようにはいきませんでしたし、アドバイス「心躍る被写体」に関しても、よくわからない状態です。期待していた結果を下回った時に心躍るものは探せないよなぁと思ったり。

 

 中島さんの、葛藤を抱えているときのお芝居が凄く好きです。やっぱり上手いですね。視線の動かし方とかそういうちょっとした仕草で感情の変化が伝わってきます。映像にすごく向いているお芝居に長けた方だなと思いました。

 知念さんからの電話には落ち込んだトーンを出さないようにと、切り替えて出ますが、本音というか弱音も少し漏れます。そんな中で有岡さんの舞台主演を知らされて、仲間の成功を今の自分と比較して、素直に喜べないとき。そして、昔に撮った写真たちを見て、懐かしくなって、感傷的になって、なにかこみあげてくるようなそんな表情です。

 ジュニアくんたちの写真は私自身の小さいころや青春時代と重なる写真でもなんでもなかったのですが、中島さんの表情につられて感傷的な気持ちになって、涙が浮かびました。中島さんの表情の変化を読み取って私のミラーニューロンが働いたということですね。蛇足ですが、他人のこころを推測して、それに共感するという能力はミラーニューロンの働きが原因という説が有力らしいです。出典はProg Brain Researchの論文だったと思いますが、ちょっと覚えてないです。

 

 あと、単純に顔立ちが整っているので、長時間のアップに耐え得るところも素晴らしいです。いつまでも見ていられる顔。

 

 伊野尾さんも葛藤を抱えている役どころとして登場しました。夢を追っているような面が強い印象のカメラマンに対して、会社員あるいは公務員の伊野尾さん。都市計画っぽいことなので正確なお仕事はわかりませんが、30歳という年齢で上司にプロジェクトを任されるも、その上司からは「体温が感じられない」と言われ、部下は指示通りに動かないという、なんとももどかしい状況。ストレス溜まりまくりですよ。

 

 このドラマではわかりやすい「成功」として有岡さんの「舞台主演決定」が取り上げられています。舞台の主演ですから、それは誰から見ても成功の部類に入ります。が、順風満帆かと言われれば答えは否でした。主演舞台以前のお仕事について詳しいことは語られませんでしたが、長い下積みののち、30歳手前でようやくつかんだ主演。

 

 なんとなく大手とかホワイトな企業での「堅実な仕事」をやっているであろう薮さんは就職してすぐにそれなりの成果も出し、安定した収入を得ていそうですし、収入面で言えば伊野尾さんも食うには困らないはずです。画家は仕事や収入がちょっと読めないのですが、見た感じやりたくない仕事を引き受けている感じはなさそうな八乙女さん、実際にゲームの開発に携わっている山田さんや、実家の店を継いで大きくした髙木さん、世界中でダンスをする知念さん、中島さんについては明暗の暗の部分が大きく描かれていましたが、海外に出てそこで知念さんと会っていることを考えると、有岡さんの中で「海外でも活躍している人」に見えたかもしれません。同業者はもちろん、仲間と比較しても出遅れた感じがすると感じているかもしれないな、と思いました。

 

 自分はやりたくない仕事もやってきているし、何度も悔しい思いをしてきて、それでもあきらめずに努力してきたからこそ、「やっとの思いで」の言葉が出るわけで。しかもまだ舞台の公演はこれからでまだ成功するかどうかもわかりません。

 

 何度もそれこそ自分の将来の進退を考えるほどに心が折れて、それでも何とか前に進み続けてきた有岡さんと、着実に仕事をこなして、上司に「体温が感じられない」とは言われつつも、プロジェクトを任せてもらえた伊野尾さんとで、任されたことへの責任感が大きいのは有岡さんでしたが、私の感覚で言うとチームで動いている仕事の全責任を一人で負えないというか、責任は負うけど、せめて指示した仕事はやってくれ、頼むから、という感じです。愚痴を言いたくなるし、他人をうらやましく思ってしまう気持ちもわかります。そういうときって周りを見る余裕が無いので、「なんで自分だけ」っていうようなスイッチ入っちゃうんですよね。どちらの気持ちもわかる……。

 

 まあでも、伊野尾さんもお酒の席で愚痴がこぼれただけだと思いますし、有岡さんも自身の舞台のことに関してあれだけの覚悟を持っているので、流している余裕が無かったのかなと思いました。

 あと、伊野尾さんはなんだかんだ言ってそれがベストな形(体温を感じられるもの)になるかはわかりませんが、ちゃんと仕事を遂行しそうな気がします。

 仲直りした後の有岡さんの「なんかあったらいつでも話聞く」は友情を一番強く感じた台詞かもしれません。こうやって言ってくれる友人が1人いるだけで、頑張れる気がします。

 

 本編とは関係ないんですが、「座長としてすべての責任を負う覚悟」の有岡さんの言葉が、企画・プロデュース・主演の舞台(今年7,8月に公演)を見据えて、自身と役を重ねて言った言葉なら熱いですね。

 

 

 ところで薮さんの「あの頃はまだ、みんないろんな夢見てたな」の言葉はただ単に懐古したから出てきた言葉なのか、それとも、薮さん自身や、仲間が何かしら夢をあきらめてしまった故の言葉なのか、って考えていくとどんどん暗い方へ引きずられてしまいそうなので、「懐かしいなぁ」という程度に受け止めておきます。「結果失敗しても」に関しても、みんなが前を向くようにするための言葉として受け止めます。これが自分を納得させるための言葉とかだったらしんどすぎます……。

「笑顔が素敵ですもんね」「ありがとう」の二人の笑顔が本当に素敵だったので、その笑顔が薮さんのこころを写していると信じています。

 薮さんは場をなだめるような役割をすることが多かったのですが、伊野尾さんが電話でどうやら揉めているらしいときに伊野尾さんの方を伺っていたり、タイミングを見て仲裁に入ったりと、周りをよく見ている姿が印象的でした。子供のころは年長者としていろいろ決めるリーダー的な存在でしたが、大人になると、一歩引いたところで場が円滑になるように優しく見守ってる感じでした。

 

 

 八乙女さんは完全にムードメーカーでしたよね。場を明るくするという意味だけではなく、八乙女さんの率直な反応の空気感が、仲間に伝わっていくような感じです。

 伊野尾さんに「何も考えずに酔っぱらえて」と言われても、怒らないですし、ドラマ8人の中で一緒に飲みに行くなら八乙女さんがいいなぁと思います。

 あと、意外と仲間の現在を把握してるところも良いですよね。

 ところで絵を描いているお仕事って具体的に何をやっているんですかね?

 日本画とかで、自分の描きたい作品を描き上げて、それを売って生活しているなら、時間の融通は利きそうな気もしますが、作家やイラストレーター、あるいはデザイナーとして締め切りがあったら、時期によっては相当ハードそうですよね。

 八乙女さんは自由であると言っていましたが、それは服装のことなのか、それとも仕事の仕方のことなのかで大きく変わってくるなと思いました。それこそ漫画家とかアニメーターなら締め切りに追われる毎日っぽいなぁと。

 八乙女さんの台詞は多くは無いのですが、相槌とか、セリフが無いところの演技(仕草や表情)とか、注目すると凄いですよ、みんなが箸とかグラス置いてる時も、八乙女さんはずっと、完全に飲み会にきて食べて飲んでる人です。その世界に生きてます。

 

 

 山田さんの配信は、かつての冒険がどれほどわくわくしたものであったかを改めて伝えてくれました。そんなこともあったね、さらっと流してしまうような記憶ではなく、一つ一つを噛みしめて語る仲間との大切な思い出です。

 にじみ出るのは優し気な笑みで、それを見てつられたように知念さんが笑ったりして。

 配信を切り忘れて思い出に浸っているシーンがめちゃくちゃ好きでした。世界を旅する踊り子のコメントも好きです。全部好き。

 そういえば、山田さんが約束の場所に来ることを知っているのは知念さんだけなんですよね。サプライズですか、うわー、最高じゃないですか。感動の演出。さすが知念さん。

 

 

 髙木さんの店には15年前の写真が貼ってありました。自分の部屋でアルバムめくって 昔を懐かしむどころか、店に堂々とかなりの枚数貼り付けるうえに、さらに大量の写真が保管してあり、それをすぐに持ってこられるところとか、さらっと来週の約束の日を「店休みにする」って言っちゃうところとか、愛が強いです。

 店に来なかった山田さんと伊野尾さんのことを気に掛けたり、一番フラットに仲間を思っているんじゃないかなって思いました。

 立場的な役割で言うと、「実家の店」を大きくしたというところですね。後述しますが、知念さんの想いがいくら強くても、本人が世界中を旅してしまうので、場所としての拠点にはなり得ません。実家なので、仲間8人の地元から動かずに、そこで夢をかなえているわけで。

 大人になってバラバラの場所で生活の基盤を作るというのはよくある話ですが、髙木さんの店に髙木さんがいる限り、そこはいつでも8人のホームになります。

 書いていて温かい気持ちになってきました。

 

 

 そして、この物語の鍵を担っているのは知念さんですね。おそらく唯一約束のことをはっきりと覚えていて、再会を実現させようとしていたのではないかなと思います。

 でも伊野尾さんが有岡さんに突っかかった時は八乙女さんに「おい余計なこと言うなよ~」なんて表情はしますが、伊野尾さんを止めはしないんですよね。薮さんが場をなだめることがわかっていて、自分の出番じゃないな、と思って一歩引いているとかだといいですね。

 閉店後に写真をみんなで見ていた時の「ん、何か書いてある」は絶対狙って言っていると思います。この知念さんはきっとそういうしたたかさがありそうです。というか、そうであって欲しい。純粋に8人のことが好きで仕方がない感じだったら私がうれしい。

 

 髙木さんの店に中島さんが撮った昔の写真が貼ってあるのはずっとですが、山田さんは仲間たちが髙木さんの店に集まっているその時に自身の配信で冒険のことを語り、言い争ったときに手帳から落ちた伊野尾さん有岡さんの写真や、ふとした瞬間に目についた、かつて自分が撮った仲間たちの写真が入った缶なんかは偶然です。

 

 店にある、中島さんが撮った写真を有岡さんが見つけなかったとしても自分で話題に出しそうですし、事実、中島さんには写真を撮ってメールで送っていました。山田さんにも何らかのアクション起こしていたんじゃないかなって思います。

 

 ここまで偶然が重なると、運命的なものを感じますが、知念さんの行動がそれを引き起こすトリガーになっていたような気がします。山田さんの配信についてはそれとなくコメントをしていただけですが、もし知念さんが中島さんに電話をかけなければ、あの写真が入った缶が中島さんの目に留まることが無かったかもしれません。仲間の声を聴いたからこそ、視界の中で目を惹いたのかなぁと思ったりしました。

 中島さんは集まりを断ったばかりですし、自分で写真を見つけていなかったら、知念さんから送られてきた約束の日付が入った写真を持ったメールが送られてきていても、最後のあの笑顔は出てこなかったんじゃないかなと思いました。

 それにしても、知念さんのメールの文面が優しいですね。「撮ってくれてありがとう」ってそれだけで泣けてきました。私の涙腺は緩いです。

 

 

 8人の仲間を繋ぐ「物」は中島さんが撮った写真たちですが、山田さんの中には確かに8人での「冒険」の物語があって、中島さんは家にたくさんの写真を保管し、髙木さんも店に写真を飾り、有岡さんはその写真に気が付き、伊野尾さんは手帳に写真を忍ばせ、薮さんはサラリーマンでありながら集まりにも参加して有給取る宣言して、八乙女さんは昔どうやって遊んでたかすぐに思い出せて、知念さんのみんなを約束の場所へ導きたいというような想いがあって、と、それぞれの中に8人で交わした約束が確かに存在して、それを大切にしたいと思う気持ちが15年後にもあるって素晴らしいことだなと思いました。

 

 本当に期間限定なのがもったいないです。年月を重ねても色あせないようなショートフィルムだと思います。

 

 

 

 私自身、Hey!Say!JUMPを好きになってから日が浅い上に、意識的に自分に入ってくる情報量を制限している節があるので、まだHey!Say!JUMPのパーソナルな部分は断片的にしか知りませんが、脚本上の本人の名前が付いた役は、かなり本人らしさがあったような気がします。

 そんな風に思ったので、おまけで役についてです。

 子供のころの夢と15年後です。

 

有岡さん  芸能人になる → 舞台俳優

 下積みが長かったが、ようやく舞台で主演をつかんだ。


山田さん  大ヒットゲームを作ってやる → ゲームの開発&配信者

 クリエイターなのかプログラマーなのかはわからなかったけれど、ゲームを作っていて、配信もやっている。


知念さん  世界で活躍するダンサーになる → 世界を旅する踊り子

 自称のとおり、世界を旅するダンサー。山田さんの配信を見ているし、コメントもする。銀髪かっこいいです。


伊野尾さん 家を建てる人になりたい → 都市計画っぽいこと

 プロジェクトを任されているが、部下は使えないし、上司の言っている感覚的なことも理解できず、どうすればいいかわからない感じの人その1。


八乙女さん 画家 → 絵を描く仕事

 伊野尾さんに何も考えてないと言われる絵描き。絵描きとして食っていける時点でだいぶすごいと思う。


髙木さん  実家の店を継いで大きくする → 大衆居酒屋の店主

 実家の店を継いで大きくした。ちょっと居酒屋の店主が似合いすぎてびっくりした。


薮さん   堅実な仕事に就く → 営業職

 笑顔が素敵な営業職の薮さん、絶対営業成績良いと思う。

 

中島さん  カメラマンになって奇跡の瞬間を撮る → カメラマン

 なかなか自分の写真が評価されず、どうしていいかわからない感じの人その2。

 


 配役というか、それぞれの職業と本人たちについてちょっと考えてみます。だいぶ想像が入っています。


 おもしろいなぁと思ったのが、おそらく会社員の伊野尾さんと完全に会社員営業職の薮さんですね。お二人と言えば、Hey!Say!JUMPの中でジャニーズ入所が一番早い方々であり、それでいて大学を卒業されている方々でもあります。8月28日に放送された『土曜日のエウレカ』によると、実際に薮さんは高校卒業のタイミングで退所を考えていたそうですし、お二人がジャニーズに入所し、Hey!Say!JUMPとしてアイドル活動を行っていなければ、会社勤めあるいは公務員という流れが容易に想像できるなぁと思いました。

 物語の中の伊野尾さんは仕事上のもやもやを周りにぶつけていましたが、現実の伊野尾さんにそのイメージはわきません。後輩にはきっちり指導しそうなイメージです。

 

 八乙女さんの職業は画家ですが、仮に現実でアイドルになっていなかったとしても会社勤めはしてなさそうです。芸術や音楽に関するアーティスティックな活動をしているか、いっそのこと起業とかしているかもしれません。クリエイティブなお仕事が似合うと思います。

 

 知念さんの世界を股に掛けるダンサーは納得しかないです。知念さんにはダンスをしていて欲しい。とはいえ、もし知念さんが会社勤めなら、普通に業績がいいサラリーマンで、一発逆転を狙ったものではなく、着実な投資をしてそうだなって思いました。

 

 中島さんは作中ではカメラマンですが、現実でも中島さんが撮ったHey!Say!JUMPメンバーの写真が雑誌や特典、ライブ映像などで使われているんですね。中島さんが撮った写真の写真集が欲しいなぁと思いましたが、中島さんの写真だけだと中島さんが自撮りしかなくなるので、被写体としても素晴らしい中島さんの写真は別の誰かに撮ってもらいたいですね。


 山田さんのゲーム開発者は山田さん自身の趣味ゲームからだと思いますが、つい先日、ゲーム配信をする公式YouTubeチャンネルを開設されましたね!まさかジャニーズタレントがゲーム配信をやる時代になるとは思いもしませんでした。山田さんが今後ゲームを作るかどうかはわかりませんが、ゲームの大会くらいは主催しそうだなぁなんて思っています。

 そして余談ですが、昨日からの配信、翌日がそんなに遅くないにもかかわらず終わりまで見続けてしまい、寝ると寝坊しそうだし、めざましテレビのいのお飯もみたいなと思った結果、徹夜でこれ書いてます。あまりにも山田さんが楽しそうだったし、コラボしたお二人の雰囲気が優しくて楽しくなっちゃいました。1日くらいの徹夜は何とかなりますが、今度からは翌日があるときはアーカイブを見ようと思います。反省はしています。後悔はしていません。

 

 有岡さんは子役出身ということなので、職業俳優は納得です。今年の7月8月に主演どころか、企画・プロデュースまで行った舞台の公演を終えたところということで、役どころリンクします。

 

 一番、意外に思ったのは髙木さんの大衆居酒屋の店主でした。髙木さんのイメージからすると、バーテンダーやホストとかの方が向いていそうですが、居酒屋店主の恰好に何の違和感もなく、とても似合っていました。常連の顔なじみも捨てがたいですが、髙木さん店主の居酒屋でバイトしたいです。

 

 

 

 Hey!Say!JUMPがもし幼なじみでドラマのようなそれぞれの道を歩んでいたとして、冒険をしたあの日から15年後に約束の場所で再開をするというのはとても熱い展開ですが、実際のメンバーはジャニーズ事務所の門をたたいたからこそ出会って14年間を共に歩んできた仲間なんですよね。

 

 ショートフィルムが2020年9月で、15年前は2005年の9月ですね。今日が薮さんと伊野尾さんの入所日ということもあって全員の入所日を調べたのですが、2005年には8人全員がすでにジャニーズJr.になっているんですね。

 ドラマの幼少期もちびっこジュニアくんたちが演じていましたが、改めて、15年(2021年現在だと16年)以上も前からジャニーズ事務所のアイドルとして活動してきたことを考えると、素直にすごいな、と思いました。

 

 Hey!Say!JUMPのメンバーがジュニア時代あるいはデビュー時にどこまで未来の自分像を描いていたかはわかりませんし、どちらかと言えば、漠然と望んでいたことではあっても、まだビジョンなんて持っていない状態で荒波に放り込まれたような印象さえあります。

 でもそうですね、今のHey!Say!JUMPは自分たちのやりたいことを一つずつ叶えていっている段階で、それは「やりたいこと」や「なりたい姿」が明確にあるからなのかな、と思います。それでも、一つの到達点ではあるけれど、まだ夢の途中で、この先がありそうな予感がします。

 私はHey!Say!JUMPのパフォーマンスに撃ち抜かれたことが沼落ちのきっかけではある人間ですが、それを見るのがすごく楽しいです。次から次へとわくわくすることばかりです。終わらない夢を見せてくれているような……んー、ちょっと違いますかね、次から次へとおもちゃが出てくる、中身の見えないおもちゃ箱の前で待機してる感じです。なんかもっとわかりづらくなったような気もします。

 

 

 ジャニーズに入ってアイドルになっていなかったらそれぞれ別の道を歩んでいくとは思いますが、私の好きなHey!Say!JUMPが見られなかったと考えると、if世界線ではなく、この世界でアイドルHey!Say!JUMPであってくれてよかったと思いました。夢なら醒めないで欲しいです。

 

 

 それはそれとして、ショートフィルムの8人には、これから先、たまに会ったりして、ときどき昔を懐かしみながらその友情を大切にして欲しいと思いました。

 

 

 こんな素晴らしいドラマを素敵に演じてくださり、そしてこの世界ではHey!Say!JUMPであり続けてくださっているHey!Say!JUMPの皆さんに心から感謝いたします。

 

 そして、残り少ない時間ですが、楽しみたいと思います。

 

 

 

 ストリーミング配信はこちらのURLから飛べます。私の感想を読んでいただき非常にありがたいのですが、そんなことよりもう一度「Your Song ~ちぐはぐな僕らを繋ぐのは~(Original Short Film)」を見てはいかがでしょうか??(2回目)

js-cp.jp

 

 

 

 さらにおまけ

 

 マシュマロで教えていただいたのですが、公開期限となっている9月24日はHey!Say!JUMPの結成発表日なんですね。

 そして9月21日はHey!Say!JUMP結成が当人たちに伝えられた日ということで、さらにその間にある本日、9月23日は薮さん伊野尾さんの入所日であり、しかも今年で入所20年を迎えたそうです。20年とは凄いですね、おめでとうございます!
 若くしてデビューしているHey!Say!JUMPの皆さんですが、ジャニーズ歴が最も長い2人に関して言えば、デビューまで6年あったんですね。その6年でタッキー&翼、NEWS、関ジャニ∞KAT-TUNがデビューしていることを考えると、なかなか凄い6年間な気がします。

 

 結成日を、当人たちに結成が伝えられた日とするか、公な活動が始まった発表日とするかについては意見が分かれるところもありそうですね。多くのグループは後者が結成日となると思いますが、ファンにこれだけ「当人たちに結成が伝えられた日」が周知されているのは珍しいと思いますし、「当人たちに結成が伝えられた日=結成日」と考えることができるHey!Say!JUMPはなんだか特別感があります。

 Hey!Say!JUMPの皆さんにとって、9月21日と24日のいずれも、大きく人生の舵が切り替わった日であることは間違いないですね。全部お祝いしましょう。おめでとうございます!!

 

 

 誤字脱字の報告、感想等あればTwitterかマシュマロに投げてくれると喜びます。

 諸事情で返信出せてないのもあります。ごめんなさい!